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地方創生

地域に新たな産業を設計開発

サプライチェーン

NEW サプライチェーン

New Supply Chain

地方から、新しいサプライチェーンを設計し直す

テーマ 地方都市における供給網の再構築前提 投資・融資・産業育成

3行でわかる事業概要

  1. 地方に新しいサプライチェーンをつくるとは、地域の資源を地域の中でつなぎ直し、外へ流れていた価値を地域に残すこと。
  2. その流れを動かすには、投資(エクイティ)と融資(デット)という二つのお金の入り口が必ず要る。
  3. そしてお金を回し続けるには、人・技術・受け皿となる事業体を育てる「産業の育成」が欠かせない。

01サプライチェーンとは、地方にとって何か

サプライチェーンとは、原料が形を変え、誰かの手に届くまでの「ものとお金の流れ」のことです。

たとえば一杯のスープが食卓に届くまでには、野菜を育てる人、運ぶ人、加工する人、売る人がつながっています。この一連の流れがサプライチェーン――供給網です。

多くの地方都市では、原料(一次産品)は地域から外へ出ていき、加工された製品は外から買い戻されています。価値の大きい工程が域外にあるため、地域には所得も雇用も残りにくい。これが、地方の供給網がかかえてきた構造です。

たとえ話
畑で穫れた野菜を安く都市へ送り、加工されたスープを高く買い戻す。手間と利益の大きい「料理の工程」が、いつも地域の外にある状態です。

「新しいサプライチェーン」とは、この料理の工程をできるだけ地域の中に取り戻す設計を指します。穫る・加工する・使う・余りを資源に戻す――その輪を域内でつなぎ直すことが出発点です。

02一方通行から、循環する流れへ

従来型は「調達→消費→廃棄」の一方通行。価値もお金も域外へ抜けていきます。地方発の供給網は、その流れを輪に変えます。

Fig.1従来型(一方通行)と地方発(循環型)の比較

従来型 | 一方通行 域外から調達 消費 廃棄 支払い・利益が域外へ流出 地方発 | 循環型 地域資源 域内で加工 域内で利用 余りを資源化 地域に価値が残り、ものとお金が循環する

従来型では工程の付加価値が域外に置かれ、地域には原料供給と廃棄だけが残りがち。循環型は加工・利用・資源化を域内に置き、価値を地域にとどめる。図は概念を示すもの。
Tab.1従来型と循環型の違い
観点 従来型(一方通行) 地方発(循環型)
原料 安く域外へ出す 域内で加工に回す
付加価値の工程 域外にある 域内に置く
廃棄物 コストとして捨てる 資源として戻す
地域に残るもの 少ない(所得・雇用が流出) 所得・雇用・技術が残る

03なぜ「投資」と「融資」が必ず要るのか

流れを輪に変えるには、加工場・設備・物流・人手といった元手がいります。その元手をつくる入り口が、投資(エクイティ)と融資(デット)の二つです。

どちらも「外から入れるお金」ですが、性格はまったく違います。投資は、事業の共同オーナーになるお金。返す期日はなく、見返りは事業が育ったときの分け前です。融資は、期日のある借り入れ。決まった利息を払い、約束した日までに返します。

Fig.2二つのお金の入り口と、事業という関所

投資(エクイティ) 出資・共同オーナー 融資(デット) 借入・期日あり 事業体 受け皿・関所 地域の サプライチェーン

二つのお金は事業体(受け皿)に集まり、供給網を動かす。投資は成長の分け前を、融資は利息と返済を見返りとする。事業体が回収の関所になる。

投資だけでも、融資だけでも供給網はうまく立ち上がりません。先の読みにくい立ち上げ期は投資で支え、収益が見えてからは融資でてこを利かせる――この組み合わせが、無理のない元手のつくり方です。

Tab.2投資(エクイティ)と融資(デット)の違い
観点 投資(エクイティ) 融資(デット)
立場 共同オーナー 貸し手
返済 期日なし 期日あり(元本+利息)
見返り 事業の成長・分け前 あらかじめ決めた利息
リスク 共有する(失敗時は痛みも共有) 原則は回収優先
向く局面 立ち上げ期 収益が見える後
かみくだくと
投資は「一緒に船に乗る人」、融資は「期日までに返す約束で板を貸してくれる人」。船を出すには、まず乗ってくれる人がいて、それから板を借りる――順番にも意味があります。

04お金だけでは回らない――産業の育成

元手を入れても、それを使いこなす人・技術・事業体がなければ供給網は動きません。お金と同じだけ、産業を育てる時間が要ります。

加工の技術を持つ人、設備を動かす人、品質や販路を担う人――担い手が地域に育って初めて、投資と融資は意味を持ちます。お金は燃料、産業の育成はエンジンそのものです。

Fig.3産業が根づく循環

人材を育てる 仕事・雇用 所得 域内の消費・再投資 事業が集まる 回り続けると、地域に産業が根づく

人を育てる→仕事が生まれる→所得になる→域内で使われ再び投じられる→事業が集まる→さらに人を育てる。この輪が回り続けることが「産業の育成」。

7HGは、地方の供給網を一次産業から六次産業までを一つの流れとしてとらえ直します。林業・水産・畜産・農業から出る素材や廃棄物を、加工(二次)や流通・販売(三次)、そしてサーキュラーエコノミーへとつなぐ。育てるのは事業であり、同時に人です。

一次
穫る・育てる
農業・林業・水産・畜産。素材と廃棄物の出発点。
二次
加工する
付加価値の工程を域内に置く。雇用と技術が残る。
三次
届ける・売る
流通・販売・サービス。域内外の需要につなぐ。
循環
資源に戻す
廃棄物をエネルギーや原料へ。輪を閉じる。

057HGの関わり方――関所をつくる

7HGは「関所(ゲート)」を名に持つ会社です。人・もの・お金が行き交う要所に立ち、流れが滞らないよう設計と仕組みづくりを担います。

新しいサプライチェーンは、四つの事業領域が重なるところに生まれます。自然エネルギーが電気を、サーキュラーエコノミーが資源を、地方創生が担い手を、IoT・DX・AI・DATAが流れの見える化を受け持ちます。

01
自然エネルギー
太陽光・蓄電池・PPA。域内で使う電気をつくる。
02
サーキュラーエコノミー
林業・水産・畜産・農業の廃棄物を資源に戻す。
03
地方創生
廃校・耕作放棄地などの受け皿を事業に変える。
04
IoT・DX・AI・DATA
ドローン・IoTで流れを測り、見えるようにする。

そして、お金と仕組みを地域に根づかせるために、連携する三つの場があります。投資と融資の基盤、地域の協議の場、そして実装する事業体――役割を分けて、流れを止めない設計です。

基盤投資・融資
ESG投資基盤整備機構(ESG-IIDA)。地域に資金が流れる土台をつくる。
協議地域の合意
地域共生圏創造協議会(CCRSS)。担い手と地域が同じ絵を描く場。
実装事業の現場
地域の事業体。設計した供給網を、実際に動かす受け皿。
A word from 7HG

地方に足りないのは、資源でも意欲でもありません。足りていなかったのは、資源と意欲を一つの流れにつなぐ「設計」と「お金の入り口」、そしてそれを動かし続ける「担い手」です。

七つの丘を、一つずつ。新しいサプライチェーンは、派手な号令ではなく、関所を一つずつ築く地道な仕事の積み重ねから立ち上がります。

Seven hills. Seven continents. One gate at a time.

注記

  • 一次〜六次産業の供給網設計については、7HG BLOG「一次〜六次産業サプライチェーンの構造的再設計」もあわせてご覧ください。
  • 関連領域:自然エネルギー/サーキュラーエコノミー/地方創生/IoT・DX・AI・DATA。
本ページは「新しいサプライチェーン」の考え方を一般向けに説明するものです。図はいずれも構造を示す概念図であり、特定の案件の収支や条件を示すものではありません。投資・融資の判断は、個別の事業計画と専門家の助言にもとづいて行ってください。