リパワーリング
0円の再生可能エネルギーで、
新電力の電源を束ねる
3行でわかる
- 新電力に発電所を持つ義務はない。だが需要に見合う供給力を100%確保する義務はある——この非対称が、すべての出発点。
- 7HGは案件を組成するアレンジャー(開発設計・集約)。設備は第三者所有者(投資家・SPC等)が0円で需要家側に建て、その発電を7HGが束ねる。
- 束ねた電源を相対で新電力へ。価格の安定・環境価値・同時同量の負担軽減を、一つの相手からまとめて。
01出発点は、新電力が抱える「非対称」
小売電気事業者(新電力/PPS)には、自ら発電所を所有する義務はない。一方で、契約した需要家が使う量に見合うだけの電気を、30分ごとに過不足なく用意する義務がある。
これは制度上、計画値同時同量と呼ばれる。計画と実績がずれればインバランス料金が発生し、市場(JEPX)のスポット価格に頼りきると、2021年冬や2022〜2023年に起きたような価格の急騰が、そのまま収益を削る。
つまり新電力は、「持たなくてよい」が「必ず満たさなければならない」。所有の義務はないのに、供給の責任だけがある。この非対称を、安く・安定して・環境価値ごと埋める電源をどう確保するかが、事業の生命線になる。
020円再生可能エネルギー=第三者所有モデル
「0円ソーラー」は、設備の持ち主を需要家ではなく第三者(事業者)に置く仕組みだ。制度上は第三者所有モデル(TPO:Third Party Ownership)、契約形態としてはPPA(電力購入契約)と呼ばれる。
需要家が出すのは、屋根や敷地という「場所」だけ。設備の設置費も保守費も第三者所有者(投資家・SPC等)が担い、所有権もそこに帰属する。7HGはこの座組みを組成し、設計するアレンジャーとして全体をつなぐ。需要家は初期費用ゼロで再エネ電気を使い、その分の電気料金を支払う。設備が需要家の資産にならないため、償却資産税や維持の手間も需要家には生じない。
この構造の要点は、電源を増やす一番の壁=初期投資を、需要家から外したことにある。場所さえ見つかれば電源が建つ。だから電源は、資金の制約より速く増えていく。
03束ねて、届ける——集約と特定卸供給
点在する小さな電源は、一つひとつでは新電力の供給源になりにくい。これを束ねて、まとまった供給力にするのが集約(アグリゲーション)だ。
2022年4月、改正電気事業法で特定卸供給事業者(アグリゲーター)が制度上に位置づけられた。発電事業者以外の供給力を合計1,000kW(1MW)超で束ね、小売電気事業者などへ卸す事業で、経済産業大臣への届出が要る。7HGの「集約」は、この枠組みの上に立つ。
束ねるとき、太陽光だけでは昼に偏る。そこで蓄電池を併設し、発電の山を需要の形へ寄せる。同時同量の達成度が上がれば、新電力が負うインバランスの振れは小さくなる。
| 役割 | 需要家 | 第三者所有者 | 7HG | 新電力(PPS) |
|---|---|---|---|---|
| 場所の提供 | 屋根・敷地を出す | — | — | — |
| 初期投資・設備所有 | なし(0円) | 出資・所有 | なし(組成) | なし |
| 開発・設計 | — | — | 7HGが担う | — |
| 保守・運用 | なし | 費用を負担 | 手配・管理 | なし |
| 集約・需給管理 | — | — | 束ねて需要の形へ寄せる | 計画値同時同量の義務主体 |
| 環境価値 | 受け取る側 | 原則の帰属先 | 付与を設計 | 需要家へ渡す |
| 電気の流れ | 場所を提供/使う | 設備を所有 | 組成・集約・供給 | 相対で受電し小売 |
04新電力が7HGと組む、合理的な理由
電源の確保には、自社で建てる・市場(JEPX)に頼る・相対で押さえる、の三択がある。それぞれの性質を並べると、相対電源を7HGから得る合理性が見えてくる。
| 観点 | 自社で建てる | 市場(JEPX)に頼る | 7HGと組む(相対) |
|---|---|---|---|
| 初期投資 | 大きい | なし | なし(第三者所有者が負担) |
| 価格の安定 | 建設後は安定 | 不安定(スポット連動) | 安定(相対・長期) |
| 同時同量 | 自社で需給管理 | 市場任せで振れやすい | 蓄電池で需要の形へ寄せる |
| 環境価値 | 自社で確保 | 別途調達が必要 | 電気とあわせて渡せる |
| 立ち上げ速度 | 遅い(用地・建設) | 速いが脆い | 速い(0円で電源が増える) |
| 規模の確保 | 単独では限界 | 量が読めない | 集約でまとまる |
第一に、自己資金を出さずに電源を確保できる。設備の資金は第三者所有者が出し、7HGが座組みを組成する。新電力のバランスシートを重くしない。
第二に、価格が読める。相対契約は長期・固定または安定の設計ができ、スポット価格の振れから収益を守る。
第三に、同時同量の負担が軽くなる。蓄電池併設で発電を需要の形へ寄せるため、インバランスの振れが小さい。
第四に、環境価値ごと渡せる。非化石証書や追加性のある再エネは、RE100などを掲げる需要家への訴求になる。
第五に、電源が増え続ける。0円モデルは需要家側の壁が低いため電源が増えやすく、供給が新電力の顧客拡大に追随する。一つの相手から、分散電源をまとまった規模で受けられる。
05案件の組み方と、電源の出どころ
束ねる電源は、新しく建てるものだけではない。すでに動いている発電所を取得し、設備を入れ替えて延命・増強する道もある。
新規(グリーンフィールド)の0円建設に加え、7HGが組成するセカンダリ取得+リパワーリング——既存の太陽光を取得し(所有は第三者所有者、開発・設計・更新は7HG)、パネルやパワコンを更新し、蓄電池を併設して供給力を立て直す——も電源の出どころになる。
制度面では、案件ごとにFIT→FIP転換か非FITのどちらで仕立てるかを選ぶ。FIP・非FITは発電側が需給管理の責任を負うぶん、相対供給や環境価値の設計に自由度が生まれる。新電力の事情(顧客の需要の形、求める環境価値、契約期間)に合わせて、一件ずつ組成する。
発電所は、持つこと自体が目的ではない。新電力が負う「必ず満たす」という責任を、安く・安定して・環境価値ごと満たすための道具だ。0円で建て、束ね、届ける——その三つを一本につなぐことで、所有の義務がない者にも、確かな電源を渡せる。
Build it at zero cost. Bundle it. Deliver it as one.
株式会社セブンヒルズゲート
出典・注記
- 太陽光発電協会(JPEA)「PPA/TPOについて」——第三者所有モデル(TPO)の定義。
- 資源エネルギー庁「特定卸供給事業(アグリゲーター)制度」(2022年4月施行・改正電気事業法)——集約・1,000kW超・届出の枠組み。
- 経済産業省・資源エネルギー庁 電力・ガス基本政策小委員会——「部分供給」見直しと「分割供給」導入に関する議論。
- 環境省「オフサイトコーポレートPPAについて」——オフサイトPPAの定義と供給スキーム。


