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サーキュラーエコノミー

CIRCULAR ECONOMY

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林業における廃棄物の有効活用

株式会社セブンヒルズゲート 林業における廃棄物の有効活用

日本の国土のおよそ三分の二は森です。けれど、山から伐り出された木が「丸太」として使われる部分は、その一部にすぎません。枝、梢(こずえ)、間伐で抜いた細い木、樹皮、製材で出るおが粉——こうした「丸太にならなかったもの」の多くは、これまで山に残されたり、燃やされたりしてきました。それはゴミではなく、次の出口を見つけられていないだけの資源です。このページは、林業から出る廃棄物(未利用材)を、もう一度めぐらせる道筋をまとめたものです。

3行でわかる概要

  1. 林業からは、丸太にならない部分——枝・梢・間伐材・樹皮・おが粉——が大量に出る。その多くは集める手間に見合わず、山に残されてきた。
  2. それらは燃料・素材・土に、もう一度使える。木質バイオマス、ペレット、バイオ炭、堆肥、きのこの菌床、家畜の敷料、木質ボード……出口は一つではない。
  3. 鍵は「集める仕組み」と「使い先とのつなぎ」。7HGは、残材という入口と、用途・買い手という出口を、地域のなかで結ぶ。

01林業から出る「使われてこなかった」もの

「林業の廃棄物」と一口に言っても、中身はさまざまです。大きく分けると、山に残るものと、製材所で出るものがあります。

山に残るのは、林地残材(りんちざんざい)と呼ばれるもの。伐採した木の枝や梢、曲がっていて使いにくい部分、間伐で抜いた細い木、根株などです。製材所からは、丸太を板や柱に挽くときに出る端材・樹皮・おが粉が出ます。どちらも、量はまとまるのに「集めて運ぶコスト」が見合わず、置き去りにされやすいという共通点があります。

たとえ話
りんごを一個まるごと使い切るのは、案外むずかしいものです。実は食べても、皮や芯は捨ててしまう。林業も同じで、一本の木のうち「商品」になるのは幹の真ん中あたりだけ。枝も皮も削りかすも、本当は使えるのに、捨てる前提で扱われてきました。
Not waste — just wood that hasn’t found its next use.
01
枝条・梢端
伐採で落ちる枝先。山に最も多く残る。
02
間伐材
森を育てる過程で抜く細い木。
03
樹皮(バーク)
製材ではじめに剥がれる皮。
04
端材・おが粉
挽くときに出る切れ端と削りかす。

02捨てるのではなく、もう一度使う道

未利用材の出口は、ひとつではありません。「燃やしてエネルギーにする」だけでなく、「素材に変える」「土に還す」という道があります。

同じ残材でも、状態や量、地域のニーズによって向く使い先は変わります。下の表は、代表的な使われ方をならべたものです。

Tab.林業廃棄物の主な活用先
分野 主な使われ方 かたち
エネルギー 木質バイオマス発電、熱利用(ボイラー)、暖房 木質チップ/木質ペレット/薪
素材 木質ボード、バイオ炭(炭にして土へ)、セルロースナノファイバー(CNF) パーティクルボード/炭/微細繊維
土・農林 堆肥・土壌改良材、マルチング材、きのこ栽培の菌床、家畜の敷料 チップ/粉砕材/培地
注目:バイオ炭
残材を燃やさず、酸素を絞ってじっくり「炭」にすると、木が抱えていた炭素が分解されにくいまま土の中に長くとどまります。土がふかふかになり、水もちもよくなる——そのうえ、大気に戻るはずだった炭素を地面に閉じ込めておける。捨てられていた枝が、畑の力と炭素の置き場所を兼ねるわけです。
Burn it, and it’s smoke. Char it, and it’s soil.

03地域のなかで回す

遠くへ運ぶほど、コストも、運搬で出るCO₂も増えていきます。だから未利用材は、できるだけ出た場所の近くで使い切るのが理にかなっています。

残材を集め、砕き、燃料や素材や土に変え、地域の発電・農業・暮らしに戻す。そしてまた森が育ち、次の材が出る。この一巡りが、林業のサーキュラーエコノミー(循環型)の骨格です。

Fig.林業廃棄物がめぐる輪

林地に残る材 枝・梢・間伐材・樹皮 集める・砕く チップ/ペレット化 三つの出口 エネルギー・素材 ・土 地域でめぐる 発電・農・暮らし 森が育ち、また材が出る

遠くへ運ばず、出た場所の近くで使い切るほど、コストと運搬のCO₂は小さくなる。

この輪が回りはじめると、これまで「処分の手間」だったものが、地域のエネルギー仕事に変わります。燃料を地域でまかなえれば、お金が外に流れずに地元に残る。山の手入れが進めば、土砂災害への備えにもなる。林業の廃棄物の活用は、エネルギーの話であると同時に、地方創生の話でもあります。

047HGの関わり方

未利用材が動かない理由は、たいてい「技術がない」からではありません。出どころ(入口)と使い先(出口)が、うまくつながっていないからです。

7HGは、その間に立つ関所の役を引き受けます。森林組合や製材所など材の出どころと、発電・農業・建材といった使い先を、量・品質・距離・採算の条件で結びつけ、続く仕組み(集荷の段取り、座組、資金)として組み立てる。一度きりの取引ではなく、地域のなかで回り続ける形にすることを起点に置きます。どの出口が向くかは、その土地の材と、近くにある需要で決まります。机上のひな型を当てはめるのではなく、現地の条件から逆算する——それが前提です。

関所として
昔の関所は、人や荷が次の土地へ渡るための「門」でした。捨てられるはずだった材に、もう一度その門をくぐらせる。「捨てる」を「渡す」に置きかえる場所でありたい、と考えています。
A gate where “discard” becomes “hand on.”
7HG からのひとこと

山に残された枝の一本一本に、まだ役目があります。燃やせば煙ですが、めぐらせれば、電気にも、土にも、誰かの仕事にもなる。私たちが大切にしているのは、「誰一人取り残さない」——それは人だけでなく、捨てられてきた資源にも向けたいまなざしです。

Seven hills. Seven continents. One gate at a time.

注記

  • 「林地残材」「未利用材」「木質バイオマス」等の区分・用途は、林野庁・資源エネルギー庁の公開資料における一般的な整理にもとづく概説です。
  • 本ページの数値(国土に占める森林の割合など)は概数です。最新の統計は各官公庁の公表値をご確認ください。
どの活用先が適するかは、材の種類・量・品質、地域の需要、輸送距離、関連制度などの条件によって異なります。本ページは一般的な解説であり、特定の事業成果や採算を保証するものではありません。具体的な案件のご相談はお問い合わせください。